iPad×音声入力で記録が変わる――Vet360で“書ける・読める”診療記録を標準化 - A'alda Vet360
2026.01.19

iPad×音声入力で記録が変わる――Vet360で“書ける・読める”診療記録を標準化

舞鶴動物医療センター

真下 忠久 院長/今井 ふみの 先生

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CHALLENGE

導入前に抱えていた課題

  • 紙カルテが「なくなる/探し出せない」ことがあり、診療中の負担になっていた
  • 紙カルテの保管ラックが限界に達し、これ以上増やせない状況だった
  • カルテ番号など、紙運用の仕組み自体が限界で見直しが必要だった
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REASON

Vet360導入の決め手

  • クラウド型で運用でき、院内にサーバー等を置かずに現実的に管理できること
  • 必要な機能がコンパクトにまとまっていて、現場で使いやすい“必要十分”さ
  • コスト面でも納得感があり、継続利用を前提に判断できたこと
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EFFECT

導入後の効果

  • カルテがどこでも確認でき、折り返し対応や緊急時の判断がスムーズになった
  • 「なくす/探す」のストレスが大幅に減り、情報共有もしやすくなった
  • iPad+音声入力などで記録量が増え、読みやすい診療記録を残せるようになった

事業承継から24年、地域と歩む動物病院

ー 舞鶴動物医療センター様についてお聞かせください。

真下先生:当院は地域の一次診療を担いながら、日々多くの飼主さまにご来院いただいている動物病院です。来院数は冬の時期では平均で1日あたり80〜90件ほどで、多い日は100件前後、土曜日は110件を超えることもあります。

診療対象は犬猫が中心で、エキゾチックアニマルの来院は月に5件ほどです。積極的に幅広く掲げるというより、必要な範囲で対応している形になります。

従業員は院内全体では18名おります。獣医師は7名ほどで、そのうち時短勤務のスタッフが3名在籍しています。

ー 病院の設立の背景について教えてください。

真下先生:当院は事業承継で引き継いだ病院です。先輩の先生が運営されていた病院を、そのまま引き継ぐ形で現在に至っています。引き継いでから約24年が経ち、地域の中でも比較的歴史の長い病院だと思います。いわば「昔からある病院」として、長く通ってくださる飼主さまと動物たちを支えながら診療を続けています。

紙カルテ9,000枚の限界。保管・検索の負担が電子化のきっかけに

ー 以前は紙カルテをご利用されていましたが、どのような点が気になっていましたか?

真下先生:一番大きかったのは、紙カルテは「無くしてしまう」「探し出せない」 という点です。必要な時にすぐ見たいのに、カルテが見つからず探し回ることがある。これは日々の診療の中で地味に大きな負担でした。

もう一つは、物理的な限界ですね。患者数が増えるにつれてカルテも増えて、稼働している紙カルテが約9,000枚近くになってきていたと思います。すると、カルテを収納するラックがいっぱいになってしまって、「これ以上は増やせない」「次はどこにしまうんだ」という状況になってきました。

また、運用面でも限界を感じていました。カルテ番号の運用も、4桁では足りなくなってきていて、仕組みとしてもそろそろ見直しが必要だと感じていました。

「紙カルテの時代ではない」という感覚自体は、実はずっと前から持っていました。ただ、日々の診療に追われる中で、すぐに切り替えられるものではない。そんな中で、カルテラックが限界に達したタイミングが“踏み出すきっかけ”になったというのが正直なところです。

決め手は「必要十分」とクラウド型。コスパと自動精算機連携も後押し

ー  電子カルテを検討するにあたり、どんな条件を重視されましたか?

真下先生:これからの時代は紙ではなく電子だろう、という感覚はありました。ただ、電子化するとなると「何を選ぶか」が大事で、導入後に運用が破綻しない形にしたかったんです。

その中で意識していたのは、クラウド型で運用できることでした。いわゆる「病院内にサーバーやハードを揃えて管理する」形よりも、クラウドで扱える方が現実的だと思っていましたね。

一方で、院内の運用を変えるのは簡単ではありません。スタッフはどうしても安定を好むので、「今のままでいいんじゃないか」という空気が出るのも自然だと思います。だからこそ、使い始めてから現場が混乱しすぎない、納得感のある形で導入できることも意識していました。

ー 数ある選択肢の中で、最終的にVet360を選ばれた決め手は何でしたか?

真下先生:一言で言うと、「必要なことがコンパクトにまとまっている」と感じたところです。電子カルテは高機能なものも多いですが、現場で使ううえでは、まず基本がしっかりしていて、必要なことが過不足なくまとまっているのが大事だと思いました。

あとは、やはりコスト面の納得感も大きかったです。電子化は“導入して終わり”ではなく、継続して使っていくものなので、費用と機能のバランスが現実的であることは重要でした。

加えて、今まさに助成金申請中ではありますが、自動精算機との双方向連携が用意されている点も魅力の一つでした。診療だけでなく会計周りまで含めて、今後の運用をよりスムーズにしていける可能性があると感じましたね。

導入の山場は最初の3日。推進役と“相談できる場”で運用を整える

ー 「導入から定着の期間は、どの様に進めましたか

今井先生:A’aldaさんの導入支援期間と並行して、院内でも約1か月ほど準備期間を取りました。稼働後に現場が混乱しないように、基本操作や院内の流れを事前に確認して、導入当日を迎えるイメージです。
それでも実際に使い始めると、「ここは現場で回してみて初めて分かる」という調整点はどうしても出てきます。例えば、引き継ぎ項目の細かな確認など、運用を走らせながら整える部分がありましたね。
稼働直後は、現場から「会計はどう持っていくの?」「検査の入力はどうするの?」と質問が一気に出るので、最初の丸3日くらいは、相談を受けながら私が中心となって院内を回って対応しました。

真下先生:この“立ち上げの数日間”でつまずきポイントを早めに拾って整えられたことで、結果として定着が早まったと思います。導入期は、今井先生のような推進役がいると、現場の不安が減ってスムーズに回りやすいと感じました。

ー  Vet360では効率よく診療記録を作成するために、オリジナルで診療記録のテンプレートを作成出来ますが、どの様に作成されましたか?

今井先生:診療記録テンプレートは、最初から完璧な形を作るというより、たたき台を作って、現場に合う形に寄せていく進め方をしました。
具体的には、他院でVet360を利用している先生に一例を作ってもらい、それをベースに院内で調整していきました。作った後も、先輩方に見てもらって「この項目はどちらが良いか」など、意見を聞きながら整えていった形です。
また、迷った時に助かったのが、A’aldaさんに質問できる場があったことです。「他の病院ではどうしていますか?」と聞くと例を共有してもらえたので、ゼロから悩むよりも判断がしやすかったです。
こうした工夫を重ねた結果、診療記録の入力が統一されやすくなり、複数の獣医師がいる環境でも記載漏れを減らしながら運用しやすい土台が作れたと思います。

今井先生が作成した診療記録テンプレート

「どこでも見られる」が安心に。iPad音声入力で記録もスマートに

ー  Vet360を導入して良かった変化はありましたか?

今井先生:やっぱりどこでも見られることですね。紙カルテだと、病院に行かないと確認できないし、探すのにも時間がかかります。Vet360にしてからは、院内でも自宅でも、必要なときにカルテを確認できるようになりました。
特にありがたいのは、緊急時や折り返し対応のときです。休みの日に電話がかかってきた場合、これまでは「とりあえず病院に行くか」となりがちでしたが、今はまずカルテを検索して状況を把握してから判断できる。折り返しの電話を入れる前にカルテを見られるので、頭の中を整理した上で対応できるのは大きいですね。

真下先生:紙カルテのときに一番困っていた「なくなる」「探し出せない」という問題は、かなり解消されました。電子カルテだから当然と言えば当然なんですが、誰がどの端末で開いても追記がちゃんと反映されるのは、改めてすごいことだと思います。導入前に期待していた基本のところが、きちんと押さえられているなと感じています。

ー  紙カルテの時と診療記録の取り方に変化はありましたか?

今井先生:変わりましたね。記録できる量が増えたと思います。例えばSOAPに記入する量は「紙だと、絶対に書かないだろうな」というくらい、今は書けるようになりました。手書きではないので、文字が読みやすいのも良いですね。

真下先生:私自身は診察のときに片手で持てるサイズのiPadを使っているんですが、そこで音声入力をかなり活用しています。専門用語や単位(mg/kgなど)以外は、音声入力で拾ってくれることも多くて。
診察中に私がiPadに向かって話していると、たまに飼主さんが「自分に話しかけられているのかな?」と思って反応されることがあるんですよね(笑)。こちらが音声入力しているだけなんですが、思わず返事をしてくださることがあって。こういったところも、紙カルテのときにはなかったことかもしれませんね。

自院に合う選択を。データの扱いも含めて前向きに検討を

ー  最後に、これから電子カルテを検討する先生方にメッセージをお願いします。

真下先生:電子カルテはいろいろなタイプがあるので、いくつか見比べたうえで自院の運用に合うものを選ぶのが大事だと思います。カルテのデータは病院にとって大切な資産なので、データの取り扱いや管理の考え方は事前に確認しておくと安心ですね。
そして今は、紙カルテから電子へ移っていく流れは自然だと感じています。カルテが増えて保管が大変になったり、情報共有の仕方を見直したくなったりと、どこかのタイミングで「変えよう」と思う瞬間が来るので、そうした節目で前向きに検討できると良いのかなと思います。



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